黒土に線刻をし、下絵具や釉薬で彩色されています。
白化粧を施し線刻した鉢に、織部と黄瀬戸で釉彩した作品です。
アメジストの下絵具で描かれた花弁がとっても良いですね。。筆の重なりの濃淡が、薄く重なる花弁の表情となっています。
うつわ全体に竹で編んだように彫りが施されています。伊羅保釉が厚めに施されていて、より凹凸が強調されています。酸化焼成なのでもう少し黄色っぽく仕上がるかと思ったのですが、緑味を帯びています。テラコッタ土と山土の違いかもしれません。
釉薬の濁り具合いが呉須の絵付けの柔らかさとなり、赤絵具が良いアクセントとなって描かれています。白雪は、釉薬の組成の為、下絵具や色化粧の色合いが若干変わるものがあります。又釉薬を厚掛けしたり、垂直面に近い所では、流れた表情になることがあります。
鬼板の大胆で力強い筆使いの枝と、鮮やかな色あいで配した花が対比して表現されています。 大と小、派手さと渋さ、明と暗など表現を対比させると、効果的な見え方となります。
白雪は少し釉薬が動きますので、目の部分は透明釉で仕上げています。
山土に白雪は、砂糖菓子のような表情がでます。ハンコ模様も出やすいです。
持ち手部分を焼き締めにすることで、良いアクセントになっています。
ハンコ部分は織部釉の重ね掛け、黄瀬戸はかなり厚く掛かっています。
白系の釉薬で、白雪は乳濁はしていますがハンコ模様はでやすいです。
伊羅保釉らしい条痕が器をより表情豊かにさせます。
海碧釉は濃淡の出やすい釉薬です。
光沢 白雪>チタンホワイト>白唐津>白乳濁
上部は線彫りしてからの色化粧象嵌です。手書きとは違った風合いがあります。